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生成AIサービスを安全に運用するためのMLOps設計ガイド

生成AIを業務システムに組み込む際のアーキテクチャ、品質評価、ガバナンス体制を解説し、継続的な改善を実現するための設計手法をまとめました。

生成AIを業務システムに組み込む際のアーキテクチャ、品質評価、ガバナンス体制を解説し、継続的な改善を実現するための設計手法をまとめました。

システム全体像のリファレンスアーキテクチャ

graph TD
  A[業務アプリ] -->|API呼び出し| B(API Gateway)
  B --> C{認可サービス}
  C -->|許可| D[Prompt Orchestrator]
  D --> E[LLM Provider]
  D --> F[ベクトルDB]
  E --> G[監査ログ]
  F --> D
  G --> H[Observability]
  • Prompt Orchestrator: テンプレート管理、変数差し込み、マルチモデル配分を制御します。
  • Observability: 生成結果とメタデータをData Warehouseへ送信し、品質評価とコンプライアンス監査を両立します。
  • セキュアゲートウェイ: 個人情報を含む入力はPIIマスキングを施し、暗号化されたチャネルでモデルに送信します。

品質評価とガードレール設計

  1. 自動評価指標の定義: 事前に定義した期待出力に対してBLEUやROUGEなどの自動評価を組み合わせ、閾値管理を行います。
  2. Human-in-the-Loop: 重要業務はレビュアーによるフィードバックワークフローを用意し、評価結果を学習データにフィードバックします。
  3. プロンプト監査: Prompt変更はPull Requestでレビューし、テスト用のゴールデンセットで差分を比較します。
approval_flow:
  reviewers:
    - ai-lead@rakucloud.co.jp
    - compliance@rakucloud.co.jp
  checks:
    - unit-tests
    - golden-set-regression
    - security-scan

運用時に押さえるセキュリティとコンプライアンス

  • データ最小化: プロンプトに含める情報は必要最低限とし、ユーザー属性はトークン化して扱います。
  • APIレート制御: モデルベンダーのレートリミットを考慮したスロットルをAPI Gatewayで設け、過負荷時はキューに退避します。
  • ログ保全: 生成結果、プロンプト、メタデータを暗号化して保管し、アクセス権限をRBACで制御します。

継続改善のための運用プロセス

  • モニタリング: 応答遅延、エラー率、ユーザー満足度をObservabilityツールに集約し、SLO違反時に自動アラートを発報します。
  • モデル更新: モデルバージョンをSemVerで管理し、Blue/Greenデプロイで切り替えます。回帰が検知された場合は即時ロールバックできるようにします。
  • ビジネス価値の可視化: 利用ログから定量的なKPI(解決工数削減率など)を算出し、経営層へのレポーティングを月次で実施します。

生成AIはスピード感のある改善が求められます。MLOpsとガバナンスを両立させる運用プロセスを整備し、安心して価値創出できる体制を構築しましょう。

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